知っておくと便利!消費税の短縮って?
さて今回は珍しいケースですが、
消費税の短縮に関して、お話したいと思います。
そもそも消費税の短縮という言葉を初めて聞かれる方も多いと思います。
〇どういうものなのか?
消費税の申告は一般的には、法人税や所得税と
同様に1年間を基に税金の額が算定されます。
その1年間という期間を、3ヵ月又は1ヵ月
という期間に短縮することができます。
これだけを聞くと、何のメリットがあるのか全く分からないですよね(笑)
単純に計算や申告する手間が増えるだけに感じます。
届出書には、3年を経過する日の課税期間から
しか提出できないものがあります。
その場合に、この短縮が有効になってきます!
具体例で説明します。
〇設立 → 4月1日
決算 → 3月末
1年目 課税事業者選択届出書の提出
(3年間、課税事業者の強制)
消費税 課税事業者
※本来提出する必要はありませんが、
大きな設備投資を行う場合など
還付を目的として行います。
2年目 提出書類なし
消費税 課税事業者
3年目 課税事業者選択不適用届出書の提出
(課税事業者から免税事業者にします
というもの。次の期間から適用)
消費税 課税事業者
4年目 提出書類なし
消費税 免税
この場合は消費税の短縮は必要ないです。
これが一般的な場合です。
〇設立 → 4月10日
決算 → 3月末
1年目 課税事業者選択届出書の提出
消費税 課税事業者
2年目 提出書類なし
消費税 課税事業者
3年目 消費税の短縮届
(1ヵ月の短縮。次の期間から)
消費税 課税事業者
※ここでは3年を経過していない為
不適用の提出ができない。
(10日設立のため)
4年目 4月中に不適用の提出。
4月 → 消費税 課税事業者
(短縮の提出により1ヵ月のみ)
5月以降 → 消費税 免税事業者
短縮がない場合は、
4年目が1年間の消費税納税者になるところが、
1ヵ月のみにすることができます。
要は、設立の初年度が一年間に満たない場合は、
選択の余地があるということです!
※期間のミスをしてしまうと、本当に手間だけがかかるので注意が必要です。
かなり難しい話をしましたが、正直なところ
事業主の方が自己判断をするには厳しいです。
設立年が1年に満たない場合は
税理士に相談することをお勧めします!
香川県高松市の税理士・会計事務所
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